フォトグラメトリで作成された広大なワールド「京都VR 清水寺参道」

VR京都

メタバースのワールド製作には、いくつかの方法があります。

今回は、フォトグラメトリで作られた「京都VR 清水寺参道」へ遊びに行ってきました。

フォトグラメトリとは?

フォトグラメトリ(Photogrammetry)は、写真から、3Dモデルを生成する技術です。複数の写真からオブジェクトの形、大きさ、位置を計測し、そのデータを基に3Dモデルを作成します。

フォトグラメトリは、以下のステップで行われます:

データ収集:対象物を多角度から撮影し、複数の写真を収集します。今回のVR京都 清水寺参道では、2万枚ほどの画像が使われているそうです。
画像処理:ソフトウェアを使用して、写真の特徴点を特定し、それらの間の関係を解析します。
3Dポイントクラウド生成:特徴点の位置関係から、3D空間内の点の集合(ポイントクラウド)を生成します。
3Dモデル構築:ポイントクラウドを基に、実際の3Dモデルを作成します。このモデルはテクスチャや色情報も含むことができます。
解析・活用:生成された3Dモデルは、建築、考古学、映画製作、ビデオゲームの開発、仮想現実など様々な分野で利用されます。

フォトグラメトリは、高い精度と現実感を持った3Dモデルを比較的低コストで作成できるため、多くの業界で注目されています。また、ドローンを使った航空写真の解析や文化遺産のデジタル保存にも応用されています。

3Dスキャンとフォトグラメトリの違い

フォトグラメトリが写真から3Dモデルを生成するのに対して、3Dスキャンはレーザーや光学センサを用いてオブジェクトの表面から直接的に距離情報を収集し、3Dデータを生成します。最近は、Scaniverse というスマホアプリがフォトグラメトリ、3Dスキャンできるアプリとして人気です。
下記は私が、Scaniverseで3Dスキャンした公園のオブジェクトです。

複数のメタバースプラットフォームに公開する

メタバースプラットフォームは、そこにいる人達の属性がプラットフォームごとに異なる傾向があります。ですので、一つ作ったものを複数のプラットフォームで公開することは、全体的な訪問数を伸ばすために効果的です。VR京都 清水寺参道は、VRChatと、Clusterで公開されています。

フォトグラメトリで作成した3Dオブジェクトをメタバース上に再現するとき、ポリゴン数のマネジメントも課題となります。通常、3Dモデリングと比較すると、フォトグラメトリのほうがポリゴン数が大きくなります。VRChatのほうがVRに特化していますが、VR京都 清水寺参道は、読み込みが700MBほどでした。(この容量とポリゴン数は必ずしも関係ありません) これだけの容量が読み込めるのは、VRChatすごいですね。

VR京都

こちらはCluster版の入口です。
フォトグラメトリの世界を味わうには、VR京都 清水寺参道は、とても参考になります。